【基礎知識】精油の製造方法と特徴

こんにちは!
小林浩大です。

 

 

これまで、幾度と「精油」という単語を使ってきましたが、そもそも精油エッセンシャルオイル)とはどのようにつくられ香っているのか気になりませんか?
今回は、その製造方法と特徴についてご紹介します。 

 

精油の製造方法と特徴について

アロマテラピーにとって、精油はなくてはならないもの。植物の花や葉、皮、木、根といった部分から抽出される芳香物質を集めた、100%天然のものです。

香りの強い「芳香性」、空気中に蒸発する性質を持つ「揮発性」、油に溶けやすい「親油性」の3つが特徴としてあげられます。

 

原料となるハーブ約3,500種のなかで、精油を抽出できるものはわずか200種。精油成分は水に溶けずに油に溶ける性質を持っており、植物の油胞と呼ばれる部分にしずく形で存在しています。
植物の種類によって油胞のある部位が違うため、採取できる部位が変わってきます。

 

抽出方法としては、蒸気を使って採取する「水蒸気蒸留法、柑橘類の皮から抽出する際に主に使われる「圧搾法、ローズなど熱を通すと香りが変質してしまう植物の場合に用いる「溶剤抽出法の3種類です。

植物に含まれる化学物質は、多いもので何百種類にもおよび、その種類や数で、どんな作用があるのか、どれだけ多くの状態に使えるのかが変わってきます。

ラベンダー、ローズ、ユーカリがそれぞれ違う作用をもつのはそのせい。何種類かをブレンドすることで、その作用は飛躍的にアップします。

 

そもそも、植物にとって香りとは、虫を呼び寄せ受粉をうながし、子孫繁栄する役目、あるいは敵から身を守る役目など、いわば生命を保つためものも。

そんな生きる力ともいえるものを借りて、私たち自身の生命力を高めるのがアロマテラピーといえるでしょう。

 

精油の製造方法〜
水蒸気蒸留法

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ハーブや花、樹脂などを窯に入れ、下から蒸気を吹き込むと、蒸気と一緒に植物の香り成分が蒸発します。水蒸気を冷却させ水と油に分け、油の成分を精油として取り出します。水の部分はフローラルウォーターとして活用されます。

 

圧搾法

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おもに、レモンやグレープフルーツなど、柑橘類の精油の抽出に使われる方法。果皮を手作業、もしくは機械で押しつぶし、精油を取り出します。熱を加えないため香りは新鮮ですが、品質の劣化が早いので注意。

 

溶剤抽出法

揮発性溶剤に植物を浸して、芳香物質を溶かしたあと、溶剤を揮発させ、残ったロウ状の固形物をアルコールで溶かして抽出。ローズなど熱で香りが変質しやすいものに使用されます。この方法で抽出したのもは、アブソリュートと呼ばれます。

(引用:本「アロマテラピー・レシピ」)

 

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植物の各部位から抽出される香りの物質を集め、つくられる精油
1グラムの精油を抽出するのにラベンダーなら150グラム、ローズに至っては3キログラムの花が必要だとか!
精油がいかに貴重で、生命力に満ち溢れているのかがわかりますね。

 

小林浩大